実験装置
代表的な実験装置
プラズマ・ガス凝縮クラスター堆積装置
直流マグネトロンスパッタリング方式の原料気化装置と希ガス中凝縮装置を組合せたナノクラスター試料作製装置で、直径3~15nmの遷移金属クラスターが作製可能です。このクラスター堆積装置は、アルゴン分圧100~500Paでグロー放電を維持しながら差動排気により高真空中でナノサイズの金属・酸化物クラスターを基板上に堆積します。
スパッタリング蒸着装置
アルバック社製 SPC-2000HCの薄膜作製装置です。プラズマ中にヘリコン波を励起することにより、通常より低いアルゴン分圧(~10-4 Torr)でグロー放電を持続させます。このため、不純物の混入が少なく、アスペクト比の高い高品質の薄膜を作製することができます。
高分解能透過電子顕微鏡
日立製作所製HF-2000の高分解能透過電子顕微鏡です。冷陰極電界放出型の電子銃を備え、加速電圧200kV、分解能0.1nmにおける観察が可能です。EDXによる化学分析、スロースキャンCCDカメラによる像の取り込みに対応しています。また、試料加熱ホルダーも備えており、室温から400℃まで温度領域でTEM観察が可能です。
高周波透磁率測定装置
薄膜軟磁性材料の高周波磁気特性を簡単な操作で高速度、高精度に測定できる計測器です。印加バイアス磁場(max 1 kOe)を変化させながら、1 MHz~3 GHzの広帯域透磁率測定が可能です。励磁磁界は数mOe、励磁電力は-20 dBm~15 dBm(標準10 dBm)試料サイズは5~6(幅)×5(長さ)×1 mm(厚さ)です。
振動試料型磁力計
磁性材料の磁気特性評価には最適な装置です。広範囲な温度領域(77 K~1200 K)において、高感度で安定な測定が出来ます。磁化測定感度は約1×10-5 emu、最大印加磁場 1.5 Tの電磁石を使用し、真空中およびガス雰囲気中での温度変化測定が可能です。